今回は、個人事業主であれアフィリエイターであれブロガーであれ、収益化したい場合には、
何を考えて、何を始めればよいのかを公認会計士しての経験や知識から解説していきたいと思います。
あなたが起業する時にまず考えなければならないことは何でしょうか?
よいアイデア?良い商品?美味しい料理を提供すること?・・・
残念ながらどれも間違っています。
ビジョン→戦略→戦術→実行
この4段階をすべてこの順序で考えて行動する必要があります。
何か難しそうと思われるかもしれませんが、具体的に説明していきますのでご安心ください。
まず、ビジョンが必要です。
ビジョンとは、あなたが始める事業のコンセプトのことです。
例えば、外食産業の場合は、『仕事帰りに美味しいお酒とお食事をお安く、リラックスできる空間で提供するバー』
ブロガーの場合は、『あなたの理想とするスタイルを実現する裏技筋トレ』等のように
『コンセプト』=『信念』といったものです。
なぜ、『信念』が必要かと言うと、信念が無いと次に考える戦略、戦術、実行
がぶれて、一貫性がなくなります。
一貫性が無いと客に共感されるコンセプトが伝わらなくなるため、
客があなたのHP(お店)に来ても『自分が思っていた店と違うな』と思うため、
去っていきます。もう一つ例をあげると、
美味しい豚骨ラーメンを提供することを信念にしていても、色々ありますよね。
こってり系、さっぱり系、最近は泡系など。
それぞれ個性がありそれが好みの客を引き付けます。
客はコンセプトに魅力を感じて引き付けられるのです。
要は、こってりした豚骨ラーメンが食べたい人をターゲットとしたければ、
そこから味は持ちろんのこと、宣伝文句もぶれてはいけないということです。
このようにして、まず、ターゲットを明確にしなければなりません。
お店のコンセプトを明確にする→ターゲットが自動的に決まる、です。
また、コンセプトがぶれると、戦略がちぐはぐになり、無駄な行動をするようになります。
無駄な行動=無駄なコスト、となりますので注意しましょう。
これは、経営の基本中の基本ですが、ブログなどを見ていると、『コンセプト』が一貫していない方が結構多いですね。
逆に稼いでいる、youtuberやブロガーは必ず、コンセプトが明確で『信念の矢』が通っています(書かれている内容に一貫性がある)。
一貫性がないとどうなるかというと、そのサイトに興味を持って来てくれた人たちが、
『あれ、何か思ってたのと違う』と思い去っていくのです。
ネットサーフィンしていて、自分が思っていた内容と違っていた。
あなたもそういう経験ありませんか?
これは、HPやブログのタイトルと内容が一致していないからです。
つまり、せっかくサイトに来てくれたお客さんを見逃してしまっているのです。
これって大きな損失だということです。仮にこれが店舗だとすると、
『お店の看板を見て興味がわいて店に入ったが、期待してたものと違っていた』ということと同じなのです。
こういうお店が儲からないことは想像できますよね。
HPやブログではこのような、一貫性がないサイトはたくさんあります。
ビジョンや戦略を意識せず、思いついたことをただ書き連ねるとこうなります。
大企業であれ個人事業主であれブロガーであれ、収益化が目的なら考え方は同じです。
では、次に戦略について解説していきます。
経営学でいう戦略の定義はここでは使いません。抽象的ですしあまり役に立たないので。
ここでいう戦略とは、『儲かる仕組みを作り、自動化すること』と定義します。
キーワードが2つでてきましたね、『儲かる仕組み』『自動化』の2つです。
まず、『儲かる仕組み』から例を挙げて解説します。
例えば、あなたが飲食店やバーなどを経営しているとしましょう、この場合の価値連鎖は下図のようになります。

価値連鎖とは、あなたのお店に客が来て(HP、ブログでのアクセスも同様)、
何かを買ったり、サービスを受けてお金を払っていく、というプロセスです。
ここで、儲かるためには、あなたがかけた費用(仕入れ、HPの作成代、人件費・・etc)を収入が上回る必要がありますよね。
当たり前ですが、どんぶり勘定していいては危険です。
では、具体的に、どうやって『収入>費用』にすればよいのか?
まず、『収入』これが一番重要であることは誰でもわかると思います。
人によっては、『優秀な人材が一番重要だ』という方もいらっしゃいます。
それはそれで間違ってはいませんが、どれだけ優秀な人を雇えても、収入が費用より大きくなければ、存続できませんので、
戦略を立てるにあたっては、まず、収入をどうあげるか?が最も重要となります。
収入というのは、販売力のことです。販売力さえあれば時代に関係なく稼げるようになります。
まず、あなたの事業の取引をまず細かく分解してみてください。
取引を細かく分解して、次にKSFまたはKPI(呼び方はどちらでもよいが、要するに重要成功要因のこと)を見つけ出します。
ここが一番重要です。
私のコンサルした例の一つを挙げてみます。自社ビルをお持ちで『ビルのテナントに空きがありなかなか埋まらない』とのことでした。
この場合のKSFは、『HPにアクセスする回数が多くなること』『内見に来たくなる客を増やすこと』の2つであると私は考えました。
そして、その会社のHPを見せて頂いたところ、この2つのKSFのどちらも達成できないHPだったのです。
問題点1:HPがスマホ対応になっておらず、字が小さすぎて見づらい。→客がすぐ去っていく。
問題点2:HPを開いても、どこにテナントの情報が載っているのか、一目でわかりづらい。→客を取り逃している。
問題点3:宣伝していない。
KSFを特定→問題点が浮き彫りになる。ということがわかると思います。
そこで、私の実行した対応は、まず、HPをスマホ対応にする→これによって、スマホからも見やすくなりHPへのアクセスが増える。
今では、パソコンよりスマホでネットサーフィンしている人が多いので(スマホ約60%、パソコン約50%)、
HPをスマホ対応に変えてもらいました(問題点1への対応)。
また、HPのテナント募集の欄も、HPを開いた瞬間に目立つようにポップアップ(新着)が出る様にしました(問題点2への対応)。
最後に、宣伝をしていなかったので、SNSにも広告を日に数回出すようにし、当ビルの立地のよさ
や便利さを強調した広告を出しました(問題点3への対応)。
結果は、2週間で、空いていた2フロアが埋まりました。2フロアの空きということは、かなりの機会損失が毎日発生していたことになります
(毎日数万円)。
機会損失とは『もし、~していれば●●円の収入が入っていたのに』ということです。ビルのテナントの空きは典型的な機会損失の例です。
ただ、いきなりKSFを特定するのは難しい場合もあるでしょう。
そういう場合の対応の仕方と自動化について、次回解説していきたいと思います。